歴史を綴る空間：春秋の西園展示ホール

武漢の公園史を彩る、ワフーデザインの新作

ワフーデザインが手掛ける「春秋の西園」は、武漢の中山公園の発展史を紐解く展示ホールです。歴史書をコンセプトに、時代ごとの書物の形を取り入れたデザインが特徴的で、竹簡や巻物、様々な時代の書籍を模した形状が空間に散りばめられています。展示は五部構成で、訪れる人々に歴史の息吹を感じさせる工夫が凝らされています。

本展示ホールは、大規模な博物館や歴史展示ホールとは異なり、武漢市民にとっての物語や記憶を伝える場として機能します。200平方メートルに満たない展示エリアでは、歴史と観光客との距離を縮めるリラックスした雰囲気作りを目指しています。

このプロジェクトは、クリエイティブディレクターの曹家昌、スペースデザイナーの楊亜東、鄭林昌、馬宇豪、ソフトアウトフィットデザイナーの霍遅航、デザインディレクターの王雲龍、デザインコンサルタントの劉静、学術顧問のデブ、英語翻訳の楊思によって構成されたチームが手掛けています。

2023年5月に中国武漢でプロジェクトが始動し、2024年1月に完成を迎える予定です。この展示ホールは、2024年のA'インテリアスペース、リテールおよび展示デザインアワードでブロンズを受賞しました。ブロンズA'デザインアワードは、経験と創造力に富んだ優れたデザインに授与され、芸術、科学、デザイン、テクノロジーのベストプラクティスを取り入れ、技術的および創造的なスキルを発揮し、生活の質の向上に貢献し、より良い世界を実現する作品に与えられます。

「春秋の西園」は、歴史と現代の架け橋となる空間として、訪れる人々に新たな体験を提供します。歴史の重みを感じさせつつも、身近な存在としての歴史を感じられるような、ワフーデザインの独創性と工夫が光るプロジェクトです。